少し前に「あなたは人生の最期に何を食べたいですか?」と
いう内容で多くの方の意見をまとめた本があったように思います。
先日、ある患者さんが「今日は私にとっての最期の晩餐」とおっしゃいました。
「えっ?」と問い返すと「私は食べれないわよ。兄弟が来るから押し寿司を食べさせたいの。」
ということでした。お昼にかけて、ご兄弟が集まり昼食をご一緒されていました。
ご本人は召し上がっていませんが、家族が召し上がっている姿を満足げにご覧になっていました。
そして、その日の夜静かに旅立たれました。
そのお顔は、人生を生ききったような微笑みを浮かべている姿に
私もこうでありたいなと思わせていただきました。
患者様からはいつも多くのことを教わっています。
(butausagi)